寝袋の選び方 はじめての寝袋ってどう選んだらいいの?
「初めての寝袋ってどう選んだらいいの?」
寝袋を買おうと思って、調べだしたはいいが結局どれを買えばいいのかわからない…というあなた。安い買い物ではないし、難しいですよね~
やれ「快適使用温度」「フィルパワー」やら…慣れない言葉がたくさんでてきて何がなんだかわからないし、わかったところで自分の用途にはどのくらいのスペックがあればいいんだかもわからないんだもん。
このページでは、同じような思いをしている人向けに、寝袋を選ぶときに必要な知識&どうえらんだらいいのか、を解説していきます。ぜひ参考にしてくださいね。
目次
そもそも何を見て選べばいいんじゃ!
寝袋を選ぶポイントとしては
- 使用用途(山/キャンプ)
- 暖かさ
- 軽さ
- 収納時サイズ
- 価格
です。1~4で5の価格のが決まります。
以下のコンテンツで、自分の使用用途や必要な性能を考えて、どの項目がどのくらい必要か考えてみましょう。
寝袋の種類にはどんなものがあるの?
「寝袋」とひとことに言っても様々です。大きく二つに分けることができます
- 山用
- キャンプ用
山用寝袋の特長
山用の寝袋は登山での使用を想定した奴です。形は基本的には「マミー型」と呼ばれる、ボディ部分は体の形にフィットしていて、頭部はフードのようにすっぽり覆われているタイプです。寝心地は消していいとは言えませんが、熱を逃しづらく、よりアウトドア向けと言えます。
もちろん山と言っても春の低山から冬の3000m級まで様々ですので、それぞれ細かな特徴は異なります。ですがその中でも共通して言える特長としては
- 高品質
- 軽い
- コンパクト
の3点でしょう。山は基本的に地上よりも過酷な環境です。標高が1000mあがるごとに気温は6度下がりますから、「夏の低山だ~うぇ~い」と思っていても余裕で寒いことが多いです。
そのうえ、登山ですか自分の足で全ての荷物を背負わなくてはいけません。かるさ&コンパクトさが追求されるのは当然です。
そしてこの軽さ・コンパクトさは登山の時以外にも武器になります。自転車旅の時にだって、バックパッキングの時にだって、来客が来た時の臨時布団としてだって(笑)つかえるわけです。
個人的には、「ガチな山のぼりしてえ」という方以外は、夏山用のコンパクトないい寝袋を一個持っておくのがおすすめです。年間を通して使用機会が多く、満足のいく買い物になるのではないかと思います。
キャンプ用寝袋の特長
キャンプ用の寝袋はオートキャンプなどでの使用を想定して作られています。形は「封筒型」と呼ばれる、敷布団と掛布団がつながったような形をしています。通常の布団のような寝心地で脱ぎ着がしやすく、寝袋同士をつなげることができるモデルも多いため、複数人で団らんするような場面に向いています。
特長はどうでしょうか。山用と比較すると以下の特長を上げることができます。
- あんまあったかくない
- 重い
- でかい
山で求められる軽さ・暖かさ・コンパクト性が必要ないので、そこを削って安く仕上げているものが多いです。積載量を気にする必要性のない場合には、こちらもアリです。
中綿がダウンのモデル
ダウンの特長は
- 高い保温性
- 非常にコンパクト
- 濡れに弱い
- 洗濯がめんどい
- わりと高額
です。性能がよいですが、扱いづらく、かつ高額です。
中綿が化繊のモデル
- ダウンモデルに比べあったかくない
- ダウンモデルの2倍くらいでかい
- ガンガン洗える
- わりと安い
性能はいまいちですが、ガシガシ使えて安価です。
あたたかい、というのは化繊より同じ大きさならダウンのほうが暖かいということです。ですので、値段的にダウンモデルがきついという方は、気合いで化繊モデルを持ち歩いでもイイでしょう。そしてオートキャンプや車中泊など、そもそも積載量を気にする必要がないのであれば、化繊モデルでいいですね。
洗濯がめんどいとありますが、そもそもそんなに洗濯しないし布団系でめんどくない洗濯などないので山メインの僕はそんなに気になりません。というか汚れる要因があんまない。ですが、キャンプメインの方は化繊モデルのほうがいいかも。焚火やBBQで汚れたり、煙臭くなりますもんね。
この2択については、コスト面で決めちゃっていいと思います。
とはいいつつ、個人的にはダウンモデルがおすすめです。上質なダウンの軽さ、ふくらみは私たちにはんぱない満足感をくれます。軽いと寝心地もいいですし、いろんな場面で使う気になります。別にアウトドアシーンでなくても、ぱっと出してぱっと使える。これは強いです。
寝袋選びで知っておきたいワード5つ
寝袋の種類がざっくりわかったところで、「その寝袋の中でもどのモデルを選んだらいいんじゃい!」という疑問にお答えするために以下のワードをチェックしましょう。
フィルパワー
ダウンの性能の目安となる指標です。この数値が高いほど、「質量当たりのボリュームが大きい」すなわち「軽いわりにボリューム満点でふかふか」であることを表します。同じ暖かさでも、フィルパワーの高い、上質なダウンを使用したモデルのほうが軽く・コンパクトになる、というわけです。
目安としては550フィルパワー以上で高品質、770~800フィルパワーのものが最も良質とされています。
同じダウンモデルでも、このフィルパワーによるグレード分けがなされていて、フィルパワーが高いダウンを使用したモデルほど高額になる、というパターンが多いです。
実際決めるときは、「~フィルパワーじゃないと嫌だ」とかではなく、自分の求める軽さ、保温性を目指して、どのフィルパワーのモデルを買うか検討する、という感じですね。
快適使用温度・限界使用温度
その名の通り、快適にor限界で使用できる温度です。「快適」はポカポカスヤスヤ、「限界」は風邪ひく くらいでしょうか。人に依りけりなので何とも言えません。
そのうえ各社により呼び名は様々で、しかも定義も結構バラバラです。出来ればそのメーカーの製品を使用している人に話をきくとか、レビューをググるとかしたほうがいいです。
一応目安としては、春夏は快適使用温度5~10度、冬なら-5~5度くらいですかね。でもこれも、テントの中か外かや風があるとこかないとこかで全然違います。のであくまで目安です。
テントの中で3人くらいで寝れば、気温が0度近くても寝袋なんていらないくらい暑くなることだってあります。逆にいくら快適使用温度10度とかいてあっても、風よけのないところでテント無しで野宿しろと言われたらきつい気がします。その辺も考慮に入れるべきです。
上記の話でピンと来ず、結局わからんやないか!という方。そもそも寝袋で寝たことがないのであれば、いきなり冬山行ったり、テントの代わりにタープで寝るみたいなULスタイルに挑戦することはないでしょう。おとなしく夏用のシュラフを買って、春夏のテント泊から始めましょう。
私の用途にはどの寝袋がおすすめ?
当たり前ですがほとんどの寝袋には、山用とかキャンプ用とか使用用途が記載されていると思います。
ですが、なにもそれだけにしか使えないということではありません。
各寝袋のタイプの基本的な特徴をおさえ、かつ自分の使用用途が明確に想定できていれば、ジャンルを横断して自分に最適な寝袋をゲットできるはずです!
あなたの使用用途は?
ここがそもそも明確じゃないとお話になりませんが、意外と自分がどういうことをしようとしているかわかってない方も多いです。まあアウトドアは日常生活をは大きく違うので想像力で補えキレないのはしゃあないですよね。
さて、使用用途としてはどのようなものがあるでしょうか?
使用用途
このくらいですかね。あなたはそもそもどこでどう使おうと考えていますか?
一口に「キャンプで使う!」と言っても色々あるんです。
(初めての寝袋を買おうとする人で冬山登山はないと思うので省きました。そういうの検討するころには自分で選べるはずです。)
使用用途を考える際の要素
- 場所(高度?)「山」「キャンプ場(地上)」
- 季節「春夏」or「秋冬」
- そもそも風よけあるのか「山小屋」or「テント」or「バンガローや車中泊など」
上記の要素をひとつづつ考慮して、自分のプランに最も近いモノを考えればいいですね。
場所については高度100m上がるごとに地上より0.6度さがること、バンガローや車なら室内と気温は変わらんこと、テント内だと外気より+2度ほど暖かい(風邪を遮るため、体感では5度くらい違う)こと、を追さえておくとよいでしょう。
使用用途別、必要な寝袋のスペック
①登山(夏山)(山小屋)②登山(夏山)(テント)
あなたには、
- もちろん山用寝袋
- 快適使用温度-5~5度くらいの
- ダウンモデル
がいいでしょう。ここはあんま迷う人いないか。山用のちゃんとしたメーカーのものであれば、快適使用温度も信頼して良いでしょう。それを参考に、自分が行く予定の山の気温を調べて、適切なモデルを買いましょう。間違ってもキャンプ用のでっかい奴をもっていかないでください。
③キャンプ(春夏)(バンガローや車中泊など)&⑤キャンプ(秋冬)(バンガローや車中泊など)
もはやなんでもいいです。なぜなら積載量も、雨風のことも考慮する必要がないからです。Amazonでやっすいやつを買ってもいいでしょう。夏のバンガローなんて室内同様です。寝袋なくても寝れるくらいです。むしろ扇風機を買おう。
既述ですが、キャンプに使うのであれば化繊モデルのほうがよいでしょうね。焚火したりして煙臭くなっても簡単に洗えます。
④キャンプ(春夏)(テント)
これが一番迷う人が多いんじゃないかと思います。キャンパーデビューして、マイテントも買っちゃったりして、けどそこまで山の中でねたりしたことないし…みたいな方。
結論先に言うと、夏なら地上であれば(テント無の野宿などでない限り)だいたい暑いと思ってて大丈夫です。夏山用のシュラフを夏の地上で使うと暑くて寝れないこともあります。まあ多少暑い分には脱げばいいので、そんなコスト抑える必要がないのであれば夏山用シュラフ、コスト抑えたいならキャンプ用のシュラフでいいでしょう。
快適使用温度は10度前後のやつ。
⑥キャンプ(秋冬)(テント)
快適使用温度5~10度前後のシュラフでちょうどいいくらいです。キャンプ用シュラフだと、冬はさむいかも。封筒型は気密性が低いので熱が逃げやすいです。
そしていくら地上でも、冬の深夜は冷えます。シュラフ以外にもダウンジャケットを着こんだり、シュラフカバーを追加したりなど寒さに対応できるようにしておくべきですね。
だいたいわかっていただけたでしょうか。こんな感じで選んでみてくださいね
おススメの寝袋についてはまた次回!